脳内ホルモン「セラトニン」との関係がカギを握る!

「自然いっぱいの場所に旅をしたら、ストレスを受けて疲れた心がやわらぎ、元気が出た」・・・そんな経験をしたことはありませんか。
じつはそこには、こころと体が快復する大事なポイントがあるのです。

この度、フィールドセラピーでのプログラムを監修している公認心理士国家資格および臨床心理士資格を持つカウンセラーに、詳しいお話を伺いました。

 

ストレスと自律神経

ストレスとは、こころ、そして体で感じる不快感のこと。
ストレスを感じると、それに立ち向かうべく「自律神経」が起動します。

自律神経は、心身をアクティブにする「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」の2つがワンセットで機能しており、うまくバランスを取ることで私たちは快適に過ごすことができます。

ところが、人間関係などの精神的ストレスや、過労、騒音などの身体的ストレスが過剰になると、自律神経が乱れてしまい、ストレスに対応できなくなってしまいます。

 

カギとなるのが「セロトニン」

そんな自律神経のバランスを整える働きを担っているのが、脳内ホルモン「セロトニン」なのです。セロトニンには、自律神経(交感神経と副交感神経)を調節する機能を活性化する働きがあります。

緊急事態(ストレス)に対処するために、バランスを崩しながらも懸命に頑張ってきた自律神経は、このセロトニンの助けも借りながら副交感神経の働きがアップ、交感神経優位による緊張と興奮が収まって、ようやく元通りの平穏な状態にリセットされていきます。

しかし、ストレスが何度も何度も長期間に渡ってこころと体に押し寄せ続けると、その分だけセロトニンもひっきりなしに分泌されなければいけなくなります。

長期間続くストレスによって、「セロトニンを分泌せよ」という脳からの命令はひっきりなしに発令されます。
しかし、物事には限界というものがあります。限界を超えて分泌され続けたセロトニンは、そのオーバーワークの結果、やがてニューロンの神経終末から放出される神経伝達物質が分泌されなくなるのです。

こうして、「セロトニンを分泌せよ」という指令が届かなくなっていくに従って、その分泌量が暫減し、やがてセロトニンは分泌されなくなります。その状態が「うつ病」です。

 

セルフケアでセロトニン対策を

セロトニンの分泌量が減少すると、うつ症状が出やすくなります。
セロトニンの分泌量をアップするのに効果が期待できるセルフケアが、左右から交互に体に刺激を与える運動「両側性リズム運動」です。

普段取り入れられるこの運動としては、ウォーキング「自分の二本の足で歩くこと」が挙げられます。

①足の裏が地面に触れた感覚(触覚)
②自分の足に自分の体重が乗った感覚(重量感)

が左右交互に体に伝わることで、セロトニンの分泌を促進させるだけでなく、脳内の「記憶の代謝を促す神経回路」を活性化させる効果があると言われています。

 

なぜ農園がいいの?

朝、普通に起床して昼間に活動すると、セロトニンという脳内ホルモンが分泌されます。
セロトニンが不足するとうつ病になりますので、心の元気が少なくなっている人は、なるべく昼間に活動すると快復が早くなります。

セロトニンを効果的に分泌させるには、

●太陽光線を浴びる
●ウォーキングなどの「両側性リズム運動」
●「達成感・充実感」を覚えるような作業をする

ことが良いと言われています。

その意味では、農園のような「屋外で」「土を触る」行為は特に効果が高いでしょう。

また、地面の近くには、細胞を活性化させる働きを持つマイナスイオンの層があると言われています。
植物自体からもマイナスイオンが出ていますので、相乗的に健康効果が高まります。
よく「土を触っている年寄りは元気だ」と言われるのもうなずけますね。

また、分泌されたセロトニンは、夜になると「メラトニン」という脳内ホルモンに変化する特徴があります。
メラトニンは「睡眠ホルモン」なので、メラトニンの量が十分にあると、次第に深くて長い睡眠が取れるようになります。

 

そのためにも、

1)朝は起きる
2)昼間は外に出る
3)土を触る

ことで、人間本来の健康を取り戻す効果が期待できるのです。

牧野リトリートフィールドで開催しているフィールドセラピーでは、朝から活動を始め、敷地内をウォーキングしたり、野菜を育てたり土に触れたりと、健康を取り戻す活動が自然に行えます。

また、同じ悩みを抱えている人たちと気持ちを共有することで、少しこころ楽になり、余裕が生まれます。